情報漏洩は企業や組織にとって重大なリスクであり、適切な対策を講じることが求められます。セキュリティトークンは、認証やアクセス制御の強化に寄与し、情報の保護を実現する手段として注目されています。
一度しか使えないパスワードをつくる
情報漏洩はどこから発生するかわからないため、対策が欠かせませんが様々な方法があります。
例えば、セキュリティトークンです。
セキュリティトークンは、ユーザーの認証情報を安全に管理し、アクセス権を制御するためのデバイスやソフトウェアです。一般的には、物理的なデバイス(ハードウェアトークン)や、スマートフォンアプリを通じて生成される一時的なコード(ソフトウェアトークン)があります。これにより、ユーザーは自分のアカウントにアクセスする際に、パスワードに加えて追加の認証要素を提供する必要があります。
web上で本人かどうかを確認するために自分しか知らないパスワードやIDがありますが、これだけでは盗難される危険性があるため、使い捨てできるワンタイムパスワードが活用されていることも少なくありません。
あらかじめシリアルナンバーとIDが関連付けられており、それを元にセキュリティトークンを活用すると、使用できるワンタイムパスワードが表示され、一度表示されたものでアクセスが成功すると、破棄されて二度と使えなくなるという仕組みです。

セキュリティトークンの利点
- 二要素認証の実現: セキュリティトークンは、パスワードに加えて別の認証要素を要求するため、セキュリティが大幅に向上します。
- 不正アクセスの防止: 一時的なコードを使用することで、攻撃者がパスワードを盗んでも、アクセス権を得ることが難しくなります。
- ユーザーの行動追跡: セキュリティトークンを使用することで、ユーザーのログイン履歴や行動を追跡し、不審な活動を早期に発見することができます。

メリットを知ろう
情報漏洩対策として活用するメリットは、自動で生成してくれることです。
ユーザーは暗記しておく必要がないため、忘れるたびに再設定する必要がありません。
また、万が一、盗聴されることがあっても1度しか使えないため、不正ログインを防ぐことができます。
セキュリティトークンは、ネットバンクなど金融機関で活用していることが多いです。
Bluetooth型、非接続型、PCカード型、スマートカード型、USB型など様々なタイプがあります。
Bluetooth型は無線通信方式を用いますが、Bluetoothが使えなかったとき用にUSB端子が付いていることが多いです。
PCカード型はType IIのPCカード専用で、スマートカード型は他のタイプよりもコストが抑えられますが耐久性が弱く寿命が短いという特徴があります。
中でも単独で使用できる非接続型が最も普及しているとされていますが、それぞれの特徴を知った上で、適切なタイプを選ぶことが大切です。
まとめ
セキュリティトークンは、情報漏洩対策において非常に有効な手段です。二要素認証を実現し、不正アクセスを防止することで、企業や組織の情報資産を守ることができます。導入にあたっては、ユーザー教育やシステムの統合を考慮し、継続的な見直しを行うことが重要です。
