多くの人々は、情報漏洩が主にオンラインで発生するものであると考えがちですが、実際にはオフラインでも様々な形で情報が漏洩する可能性があります。これにより、企業や個人が直面するリスクを理解し、適切な対策を講じることが重要です。
ネットに未接続でも危ない
情報漏洩はオンラインから発生するため、インターネットに繋がっていなければ安心だと思っている人も多いのではないでしょうか。
しかし、オフラインでもサイバー攻撃を受けて情報漏洩が発生する可能性があります。
理由は簡単で、オフラインの攻撃方法があるからです。
攻撃方法の1つは、ソーシャルエンジニアリングという手口で、会社内に侵入してデータを盗み出したり、電話やメールでのなりすまし、パソコンやスマホを覗き見する行為などが挙げられます。オフラインでも、ソーシャルエンジニアリングを通じて情報を得ることができます。例えば、従業員に対して偽の身分を使って接触し、パスワードや機密情報を引き出す手法です。
2つ目はテンペスト技術です。
聞いたことがない人もいるはずですが、これは電磁波を外部から検知して盗み出します。
パソコンやスマホ、LANケーブルなどの電子機器は微弱な電磁波を発しており、テンペスト技術を用いると簡単にディブプレイに表示されているものや入力した文字列が盗めるのです。
3つ目は、物理的アクセスによる攻撃です。攻撃者がターゲットのデバイスに物理的にアクセスできる場合、データを直接取得することが可能です。USBドライブを使用してマルウェアをインストールしたり、デバイスを盗んでデータを抽出する手法が一般的です。
その他にはUSBメモリからのウィルス感染が挙げられます。
オフラインでもUSBやCD-ROMが感染していれば、繋いだ電子機器も感染するため要注意です。

オフライン攻撃からの防御策
インターネットに接続されていないときの情報漏洩対策は、主に3つあります。
1つ目はソーシャルエンジニアリングへの対策です。
従業員の意識を向上させたり、指導することで防げます。
研修やセミナーを開いて、危険性やセキュリティの知識を身につけてもらいましょう。
それだけでなく、重要なデータを管理している部屋には指紋認証やカードを導入して誰でも入退室できないようにすることも大切です。
USBを活用する場合は、紛失や盗難がないように管理体制を徹底してください。
データを削除するときは完全消去のために物理的に壊したり専用ツールを使うようにするといいかもしれません。
2つ目の対策はインターネット未接続でも対応できるセキュリティソフト・セキュリティパッチの導入です。
デバイスのソフトウェアを常に最新の状態に保ち、セキュリティパッチを適用することで、既知の脆弱性を悪用されるリスクを減少させることができます。
3つ目は、デバイスの物理的なセキュリティ強化です。デバイスを安全な場所に保管し、アクセスを制限することが重要です。ロックされたキャビネットやセキュリティシステムを使用することで、物理的なアクセスを防ぐことができます。
情報漏洩リスクを軽減するためにも、このような方法で大切なデータを守ってみてはいかがでしょうか。

まとめ
オフラインでも情報漏洩は発生する可能性があり、そのリスクを軽減するためには、物理的なセキュリティの強化や適切な廃棄方法の導入、社内教育の実施が不可欠です。企業や個人は、これらの対策を講じることで、情報漏洩のリスクを最小限に抑えることができます。
